こんにちは。
外渉課のフセヒロシです。
いよいよ関東も梅雨入りし、雨が降ったり暑かったりの日々が続いています。
まだ湿度が上がりきっていないので
夏本番まではもうちょっとといったところでしょうか。
湿度が上がってくると暑い、わけですが、住宅でいえば湿度は大敵です。
目に見えない水分(湿度)は様々なものを運びます。
木材でいえば湿度が加わることによりダニやカビ(菌類)の繁殖が加速します。
なぜか。
繁殖するのに最適な湿度は
ダニが60%以上
カビが70~90%
と言われています。
両者とも好む温度は20~30℃なので
夏場は格好の繁殖期なんですね。
もちろん、彼らの全てが敵というわけではありませんが
住宅に関する木材を荒らしてしまうほどだと大変問題です。
さて、私がご説明したいのはこうしたカビ類に強いデッキ材のお話です。
(だいぶ遠回りしました・・・)
OK-DEPOTはカリフォルニアのレッドウッドを推奨しています。
レッドウッドの何がカビ類に強いのか。
それは、「タンニン」です。
タンニンはよくお茶にも含まれていますよね。
(タンニン粉末)
タンニンとは
植物に由来し、タンパク質、アルカロイド、金属イオンと反応し
強く結合して難溶性の塩を形成する水溶性の化合物の総称となっています。(Wikipediaより)
タンニンを口に含むと渋みを感じます。
タンパク質と結合して粘膜を変性させるからだそうです。
よくふくまれる代表的な例としては
・茶
・ワイン
・柿
があります。
全て渋味を感じますよね。
このタンニン、水溶性だと唾液に混ざり渋味として感じるのですが
不溶性になると、逆に甘みを感じるようになるそうです。
渋柿→干し柿にすると甘くなる!ということが一例です。
このタンニンがどうカビ類に効くかというと、
・酵素の生成抑制
・銅のタンニンによる捕捉
・一部、酸の産生抑制と中和など
と考えられています。
わかりにくいですね(笑)
つまり、
微生物が必要とする酵素に先に結合することで微生物を増やしにくいという点、
銅と結びつくと溶脱しにくい(溶けて流れにくい)という点、
シュウ酸と呼ばれる酸が微生物を繁殖させるが、その酸を生みにくくし、中和するという点
があるようです。
もともと存在している微生物を死滅させることはできません。
その微生物の繁殖を抑えることで木材としての安定感をキープしているといえます。
カビや菌類の栄養や住処を作りにくくすること。
それが木材を長持ちさせる秘訣ということです。
そして、それをもともと保持しているのがカリフォルニアレッドウッドだということ。
イメージできましたでしょうか?
それでは。