こんにちは、加工場のヤマダです。
つい先日、Cract mirror(クラクトミラー)をご購入されたお客様から「施工説明書の通り、取り付けはしたが、ミラー側のビスが回り続けてしまいます。ミラーの落下などの可能性はありますか?原因と対策を教えてください。」という質問を頂きました。
ビスが空回りしている⇒利いていない状態での壁掛けは、落下の危険性があります。
今回の原因として考えられるのは、
下穴を大きくあけすぎた
もしくは、締まっている状態に気が付かず増し締めしてしまい、穴の中で空転し拡がってしまった
などが考えられます。
ビスを空回りさせてしまうことは、本職の私たちでもやってしまうことがあります。また、購入した当初は、きちんと利いた状態であっても経年変化(材料の収縮や動作による振動等)により緩んで利かない状態になることもあります。
断面画像:左がビスが利いてる状態 右が穴が拡がってビスが利かない状態
そこで今回は
『締まらなくなったビス穴の補修方法』
を紹介したいと思います。
この方法は、ミラーの金物(パネルフック等)を取り付けるときだけでなく、蝶番や引手など、ビスで止めなければいけないもの全てで使える簡単な作業なので、覚えておけばお気に入りの家具を末永くお使いいただけるようになります。
〈準備するもの〉
左から
必要なもの:接客剤 竹串や爪楊枝(効かなくなった穴に差し込める木竹系の細いものであればなんでも良い。)⇒埋め木材 金づち(プロはそれを玄能と言う)ビス ドライバー
あったらなお良いもの:千枚通し カッター ノコギリ ウエス(雑布)
〈作業工程〉
右側が穴が拡がっています。
①締まらなくなったビス穴に接着剤を注入する。
②埋め木を穴に差し込む。
1本で緩いようなら2本、3本と複数本差し込み、金づちで奥までしっかり打ち込む。
③はみ出した接着剤をふき取る
木工用ボンドの場合、水に溶けるので濡れたウエスでふき取るとよい。
④余分にとび出している埋め木をカットする。
細いので、カッターで切れ込みを軽く入れると、きれいに簡単に折れる。小細工用ののこぎりがある場合はそれでカットしても良い。
これで拡がった穴の補修は完了
⑤埋まった穴に再度新しい穴をあけビス止めする(ビスが小さい場合は直打ち)。その際、最初の穴がなくなって、正しい位置に穴が開けにくい場合、キリや千枚通し等でポンチすることでズレにくくなる。
身近にあるもので、緩んで効かなくなったビス穴は簡単に補修できます。是非この方法を覚えていただけたらと思います。
開発課(加工場):ヤマダ