インシュレーター(Insulator) 照明器具 屋内照明 Insulator(インシュレーター) ペンダントライト P155 100V クリアの説明
碍子(インシュレーター)について
碍子(がいし)は、電線とその支持物とのあいだを絶縁するために用いる器具。電柱・鉄柱などに装着される電力用または電信用のもの一般的です。碍子には電気絶縁性や野外での耐候性、機械的な強度などが求められることから、現在では磁器(ポーセリン)を素材としているものが多いです。
<構造>
インシュレーターは、頭のてっぺんを”ドーム”、そのすぐ下を”クラウン”と言います。電線を固定していた溝は”ワイヤーグルーブ”、その溝上下の少し出っ張った部分を”ワイヤーリッジ”と言います。下の部分は”スカート”、内側にもう一層スカートのようになっているものは”インナースカート”または”ペチコート”と呼ばれ、スカートが一層のものは”シングルペチコート”、二層のものは”ダブルペチコート”と呼ばれます。最後に、底は”ベース”です。
<ドリップポイント>
インシュレーターの底についている小さな突起は、ドリップポイントと呼ばれます。これは、雨が降ったとき、雨水がインシュレーターの内側に入って木のピンが濡れてしまうのを防ぐために考えられたもので、1893年5月2日にヘミングレイ社が特許を取りました。 ドリップポイントは、尖ったギザギザのシャープ・ドリップ・ポイント(SDP)と丸いツブツブのラウンド・ドリップ・ポイント(RDP)の2種類があり、シャープ・ドリップ・ポイントの方が古いです。また、ドリップポイントが無く底がつるつるのものは、スムース・ベース(SB)と呼ばれます。
ペンダントライト P154 100V
P155で使用するインシュレーター(碍子)、CD155は、北米全土で1900年代中頃に、 長期間利用されてきた、最もポピュラーな型式でのひとつです。その丸みを帯びたバランス感のあるフォルム、 どっしりとした重量感は、数あるインシュレーターの型番の中でも、ランプシェードとして最適と言えます。またP155はDP(ドリップポイント)がないため、他の型番に比べてワレ、カケ、ヒビが少ないのも特徴です。
この頃のガラスは、現在のように透明度が高くないため、照明の光を適度に濁らせてくれます。 このガラスの質感が、碍子照明の独特の暖かみや空気感を演出してくれるのです。
使用碍子
CD | 155 |
原産地 | 北米 |
製造年代 | 1938-1960年頃 |
用途 | 長距離電話線 |
ペチコート | ダブル |
DP | なし |
歴史 CD155は、CD154のワイヤーグルーブをより厚く、強く、低くしたデザインです。これは、1938年から1950年代まで、主に長距離電話ライン用に使われました。
CD154にあったドリップポイントは、雨が内側に入ってこないということで特許まで取得されて広まっていたのですが、1940年代後半に、これは実はあまり効果がないということが判明しました。 ドリップポイント付きの型はコストがかかるので、効果がないなら止めようという方向になり、やがてドリップポイント付きのインシュレーターは製造されなくなったのです。
CD155にはドリップポイントがありませんが、ドリップポイントから進化した斜め模様が底に入っている、コルゲーティッド・ベース(CB)のものが多く見られます。