passiv hisashi(パッシブ庇)??【後付庇】

passiv hisashi(パッシブ庇)??【後付庇】

投稿日:2014年01月24日 カテゴリー:passiv material
ID:1856 投稿者:建材事業部 開発課

こんにちは。
開発課 本山です。

私は現在、パッシブマテリアル製品の調査・開発を行っております。

パッシブマテリアルといえば、弊社で取り扱っている「パッシブブラインド」
最近人気急上昇中のこの外付けブラインドですが、
実は伝統的な部材でこれとほぼ同等の役割を果たすモノがあるんです!
それは「庇」

なんて読むのか分からない方もいらっしゃるかもしれません。
「ひさし」ですよ、ヒサシ!

今日はこの庇についてお話しします。
そもそもこの庇、なんのために付いているかというと、

?日射の遮蔽

?外壁の保護

主な役割はこの2つです。

?は当然として、どうして庇があると?外壁の保護になるのかと言うと、
家を建築して何年も経つと、風雨や気候によって窓枠と外壁材の間のコーキングが劣化してきます。
ここに直接雨が当たると、コーキングのひびわれた部分から水分が壁の内側に侵入し、
壁の寿命が一気に縮まってしまいます・・・
断熱材が濡れてしまえば、当然その性能を発揮できませんし、
ひどいときには壁の中がカビだらけ、なんてことも・・・!

もし窓上に庇があれば、その分雨が降ったときに窓が濡れにくくなります。
窓枠が濡れにくくなればその分コーキングの劣化の速度も遅くできますし、
コーキングの寿命がきても壁中の腐食が一気に進行することなく、
落ち着いてメンテナンスなどの対処をすることができます。

「で、どこが外付けブラインドと同じ役割なの?」

あ、ハイ、ご説明いたしますですはい。

実は、伝統的な庇とは、日光を遮るとともに、日光を取り入れるためのものでもあるんです。

暑い夏はなるべく日差しを遮り、逆に寒い冬は室内に温かい日の光を入れたいものです。
ここで季節の太陽高度を考えてみると、夏は高く、冬は低いですよね。
適切な張り出しのある庇が付いていれば、夏だけ日射を遮蔽し、冬は日射を取り込むことができます。
下の図を見ていただくと、
hisashi

図の太陽は夏の一番高度が高い位置を示しています。
夏の日射を遮蔽するのに最適な出幅(d)の計算方法は、

庇の下端から、窓やドアなどの開口部下端まで(h1+h2)×0.3

で、求めることができます。
このくらいの出幅であれば、冬においては日射を遮蔽することなく、逆に取り込むことができます。

 

あれ?このコンセプトどこかで見かけたぞ・・・

せや!外付けブラインドのコンセプトと一緒や!(茶番)

 

実は伝統的な住宅というのは、このようなパッシブ的要素が随所に盛り込まれていたのですね~。
リフォームにも使える後付け庇なども、今後パッシブマテリアルのラインナップに加えていきたいと思います。
この他のパッシブ建材のご紹介も、随時させていただきます~。

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